日本産きのこ目録を作成することへの想い

 

 

厳密な研究を行われている方々からは、本資料に対して「エセ分類学資料ではないか」といったご指摘をいただくことがあります。

私はプロの分類学者ではありません。その意味において、こうしたご意見があることも事実として受け止めています。

 

専門的な分類学の厳密性や国際的な命名規約の観点から見れば、本資料は学会のガイドラインに完全に準拠しているものではありません。

未記載種(ined.)の表記や仮称の使用、個人出版物の参照などを含んでおり、また入力ミスや最新の分類体系を十分に反映できていない部分など、多くの課題があることも否定できません。

 

日本産きのこは7,000種を超えており、これらの情報を体系的に整理し、すべてを一つひとつ精査するには、膨大な時間と労力が必要です。

個人の取り組みとして、そのすべてを完全に網羅・検証することは、現実的には困難であるのが実情です。

 

しかしながら、本資料には既存の図鑑や文献だけでは得られない情報も数多く収録しています。

きのこの分類や同定を検討する際の参考資料として、一定の有用性はあるのではないかと考えています。

 

本目録は、分類学的な厳密性を軽視したものではなく、むしろ私自身のようなアマチュアの立場から、「理解しやすさ」や「使い勝手の良さ」を重視して整理した結果として作成されたものです。

そうした視点からまとめたものが、この『日本産きのこ目録』です。

 

現在、日本国内のきのこ分類について、最新の情報を広く整理し公開している包括的な資料は、必ずしも十分に整備されているとは言えません。

日本産きのこを調べる際や、和名を検討する場面において、本目録のリストが一助となることを願っています。

 

分類情報の信頼性については、『日本産きのこ目録』に記載している参照文献、特に一次資料をご確認いただき、ご自身の判断でご活用ください。

そうしていただくことで、より確かな情報にたどり着くことができるはずです。

 

情報は今後も随時更新していく予定です。

『日本産きのこ目録』が、皆さまのきのこ研究や観察活動の一助となれば幸いです。

 

作成者 幸徳伸也