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1. 日本産きのこ目録2012との主な違いは? @旧分類体系と新分類体系を比較できる A“sp.”や“?”を“zzz”と置き換えている Bファイルオープンの時間が短い @旧分類体系と新分類体系を比較できる 日本産きのこ目録2012では、“新分類”の「属名」「科名」「目名」「綱名」を掲載していました。 しかし、日本産きのこ目録2013では、 “新分類”に加えて “旧分類”を追加し、また「亜綱名」「門名」の情報も追加して、「属名」「科名」「目名」「亜綱名」「綱名」「亜門名」を掲載しています。 日本産きのこ目録では 原色日本新菌類図鑑の分類体系を“旧分類“ DNA解析の結果による最新の分類体系を“新分類” と呼びます。 日本の図鑑は現在でも原色日本新菌類図鑑の情報が中心です。 そのため、「“新分類”だけではわかりにくい」という意見もありました。 そこで、“旧分類”と“新分類”の両方の分類体系を併記することでどちらでも使えるようしています。 ※キノコの中に原色日本新菌類図鑑に載っていないキノコもありますが、その場合はその頃に報告された文献の情報を掲載しています。 表記方法 [列B] 和名 ショウロ [列C] 別名 [列D] 学名 Rhizopogon roseolus (Corda) Th. Fr. [列E] 旧分類(学名) BASIDIOMYCOTINA_EUBASIDIOMYCETES_GASTEROMYCETIDAE_HYMENOGASTRALES_Rhizopogonaceae_Rhizopogon [列F] 旧分類(和名) 担子菌亜門_真正担子菌綱_腹菌亜綱_ヒメノガステル目_ショウロ科_ショウロ属 [列G] 旧番号 F491 [列H] 新分類(学名) AGARICOMYCOTINA_AGARICOMYCETES_AGARICOMYCETIDAE_BOLETALES_Rhizopogonaceae_Rhizopogon [列I] 旧分類(和名) ハラタケ亜門_ハラタケ綱_ハラタケ亜綱_イグチ目_ショウロ科_ショウロ属 [列J] 新番号 F241 [列K] 参照文献@ [列L] 参照文献A [列M] 外国文献 ※列Gの旧番号と列Jの新番号は並び変えるための便宜的な番号で深い意味はありません。 A“sp.”や“?”を“zzz”と置き換えている エクセルの並び替えの都合上学名の“sp.”や“?”を“ZZZ“に置き換えました。 決して、命名規約で決まっているわけではありません。 Bファイルオープンの時間が短い 日本産きのこ目録2013では学名中の斜体やフォントなどの書式をリセットしました。 これによってファイルオープンが大幅に改善されています。 ファイルオープン時間の比較 2012 約1分 2013 約5秒 2. 日本産きのこ目録2013で新たに追加された文献 ・Nunez, M.
& Ryvarden, L. 1999. Fungal Diversity 3:115. New and interesting polypores from Japan ・Kasuya, T.
& al. 2010. Sydowia 62(2):205–223. Entoloma aprile (Agaricales, Entolomataceae) new to
Japan, with notes on its mycorrhiza associated with Populus maximowiczii in
cool-temperate deciduous forests of Hokkaido ・Kasuya, T.
& al. 2011. Mycotaxon 118:1-15. New records of Geastrum from Japanese sand dunes ・Kasuya, T.
& Kobayashi, T. 2011. Sydowia 63(2):183-201. Revision of some Japanese Crepidotus:A new species, a
new record and type studies of two species described by Sanshi Imai ・Ortiz.
B. & Both E. 2011. Bull.
Buffalo Soc. nat. Sci. 40:1-14. A PRELIMINARY SURVEY OF THE GENUS BUCHWALDOBOLETUS ・Teresa Lebel
& Takamichi Orihara & Nitaro Maekawa. 2012. Fungal Diversity
52:49-71. The sequestrate genus Rosbeeva T.Lebel & Orihara
gen. nov. (Boletaceae) from Australasia and Japan: new species and new
combinations ・Teresa Lebel
& Takamichi Orihara & Nitaro Maekawa. 2012. Fungal Diversity
52:49-71. Erratum to: The sequestrate genus Rossbeevera T.Lebel
& Orihara gen. nov. (Boletaceae) from Australasia and Japan: new species
and new combinations ・椿啓介・細矢剛.
1987. 筑波の環境研究 10:53-59. アカキクラゲ目菌類の生活史に関する研究 ・根田仁. 2008. アマチュアのための論文の書き方講習会
−和文誌に投稿するまで−, p. 1-19. ※新たに変更している箇所はできるだけ赤字にしています。 3. オートフィルタ機能を有効利用する エクセルのオートフィルタ機能をうまく使えば、日本産きのこ目録2013ではこんなことがわかります。 ・新体系のイグチ目の中で腹菌類はどんなキノコがあるのか? ・ハラタケ目の中で旧コウヤクタケ科のキノコはどんなキノコがあるのか? ・旧キシメジ科でホウライタケ科のキノコはどんなキノコがあるのか? ・新体系のイグチ目の中で腹菌類はどんなキノコがあるのか?の場合 操作方法(エクセル2003) 1.オートフィルタをクリックします。 2.旧分類(和名)の右側にある▼をクリックします。 3.一番上側に「トップテン」や「オプション」など表示されていますので「オプション」をクリックします。 4.左側の入力の部分に「腹菌亜綱」と入力します。 5.次に右側にある項目「と等しい」「と等しくない」などありますが、「を含む」を選びますと腹菌亜綱のキノコのみ表示されます。 6.同じ手順で新分類(和名)の右側にある▼をクリックします。 7.同様にオプションをクリックして、イグチ目と入力して、「を含む」を選びます。 すると、腹菌亜綱のキノコでイグチ目のキノコのみが表示されます。 4. 日本産きのこ目録とは? Mycoscienceや原色日本新菌類図鑑などの一般的な文献や、日本きのこ図版や北陸のきのこ図鑑などあまり一般的でない文献で報告されている日本産のキノコをリストアップしたものです。そのため、学名のついているものやsp.のような仮称種も含まれています。掲載されている主な内容は以下の3点です。 @和名・学名 A旧分類と新分類の属名・科名・目名・亜綱名・綱名、・門名 B参照文献(出典) @和名・学名 ・和名・学名の出典は日本産菌類集覧を基本としていますが、一部はそうでないキノコもあります。 ・和名がない場合は、“●学名”としています。 例1 ●Agaricus essettei ・同じ名前のきのこがある場合は、区別をつけるために和名の後ろに()で命名した人の名前を入れています。 例2 キヒダサカズキタケ(高橋)、キヒダサカズキタケ(池田) ・日本産菌類集覧の学名とINDEXFUNGRUMの学名が異なる場合は、日本産菌類集覧の学名を掲載し、その後ろに→をつけてINDEXFUNGRUMでの学名を掲載しています。また[列M]の外国文献にそのことを掲載しています。 例3 [列D] 学名 Agaricus praeclaresquamosus A.E. Freeman →
Agaricus moelleri Wasser [列M] 外国文献 2011. Index Fungorum. (Agaricus
praeclaresquamosus → Agaricus moelleri)., ・日本産菌類集覧ではじめてその学名が掲載されていると思われるキノコは、日本産菌類集覧の学名を先頭にして従来の学名と両方を併記しています。 例4 Bovista aestivalis (Bonord.) Demoulin = Lycoperdon
polymorphum ・正式には未発表の種で正式に認められないキノコの学名には、学名の末尾に(ined.)をつけています。 例 ワニガワタケ Agaricus crocodilioides Kobay. (ined.) ※厳密には(ined.)とつけるのは間違いなものもあり訂正する必要があります。 A旧分類と新分類の属名・科名・目名・亜綱名・綱名、・門名 ・“新分類”に関しては、「増補改訂新版 日本のきのこ」を基本として、それに掲載されていないキノコは「INDEX FUNGRUM」の情報を参考にしました。 ・“旧分類”関しては、「原色日本新菌類図鑑」やその年代の文献を参考にしました。 B参照文献(出典) ・日本産であることを記してある文献の著者名、発表年、文献名、ページ番号、その文献で報告された(和名/学名).,を掲載しています。 例1 工藤伸一著・長沢栄史監修. 2009. 東北きのこ図鑑 p. 143. 家の光協会. (ヤマドリタケ/Boletus edulis)., 例2 Imai, S. 1938. Jour. Fac. Agr. Hokkaido Imp. Univ.
43:55. (シイタケ/Cortinellus edodes)., ・インターネットの場合は、HP運営者名. データ取得時年号. HP名(データ採取ページURL).
HPで報告された(和名/学名).,を掲載しています。 例3 高橋春樹. 2011. 八重山諸島のきのこ (http://www7a.biglobe.ne.jp/~har-takah/). (キアミアシイグチ/Retiboletus ornatipes = Boletus ornatipes)., ・私信の場合、名前. データ連絡時の年号. 私信. 情報提供を受けた(和名/学名).,を掲載しています。 例4 高橋春樹. 2011. 私信. (アミガサホウライタケ=モリノホウライタケ=チャシバフタケ=シロシバフタケ/Marasmius brunneospermus = Marasmius silvicola ss. Har.Takah.)., ・国内の文献ほかでまだ未掲載で、日本産きのこ目録にて初めて掲載される学名は2011年と和名・学名のみ表記しています 例 2011. (マントカラカサタケ/Macrolepiota
detersa)., 5. ダウンロードに関しての注意事項 @日本産きのこ目録はダウンロード自由です。 Aダウンロード後は自分の使いやすいように編集していただいて結構です。 Bきのこの分類に関しては出来る限り調べましたが、100%正しい情報とは限りません。 C容量が約7.0MBあるためダウンロードに時間がかかりますがご了承ください。 日本産きのこ目録について、疑問・間違い・誤字脱字・ご意見などありましたら以下のアドレスまでご連絡いただけると助かります。 KOUTOKU-s@w4.dion.ne.jp(KOUTOKUをkoutokuに変えてください) |
6.
謝辞 日本産きのこ目録作成に関して専門家の方からアマチュアの方まで様々な方から貴重な文献及び最新の情報など多大なご協力をいただいています。 日本菌学会の高橋春樹先生にはハラタケ類の文献や情報をいただきました。 菌類懇話会顧問の井口潔先生にはきのこ類全般に関して多大な情報をいただきました。 兵庫きのこ研究会の大前宗之氏にはきのこ類全般の文献と情報をいただきました。 石川県小松市文化創造課の糟谷大河先生にはハラタケ類及び腹菌類に関しての文献と情報をいただきました。 神奈川県立生命の星・地球科学館の折原貴道先生には腹菌類の文献と情報をいただきました。 鳥取大学の白水貴博士にはアカキクラゲ類に関しての文献と情報をいただきました。 (独)森林総合研究所の根田仁博士にはハラタケ類の文献と情報をいただきました。 (独)森林総合研究所の太田祐子先生にはLaetiporus関連の文献と情報をいただきました。 鳥取大学の早乙女梢博士にはサルノコシカケ類の文献と情報をいただきました。 長岡技術科学大学の宮内信之助博士にはハラタケ類の情報をいただきました。 (財)日本きのこセンター菌蕈研究所の長沢栄史先生にはハラタケ類の情報をいただきました。 (独)森林総合研究所関西支所・学振特別研究員の佐藤博俊博士にはオニイグチ類の文献と情報をいただきました。 国立科学博物館の細矢剛博士にはアカキクラゲ類の文献をいただきました。 兵庫きのこ研究会の中嶋知之氏には目録に関してのご助言をいただきました。 北海道キノコ会の白山弘子氏にはイグチ類の文献と目録に関してのご助言をいただきました。 以上の皆様には深くお礼を申し上げます。 |